太陽光発電の訪問販売は注意が必要?失敗しない業者の選び方
太陽光発電の訪問販売にはリスクがあり、名刺や資料を残さない業者、過剰な割引を提示する業者、メリットだけを強調する業者、契約を急かす業者に注意が必要です。また、発電量の誇張やアフターフォローの欠如もトラブルの原因となります。
トラブルを防ぐためには、信頼できる業者を選び、販売方法や価格、アフターフォローの内容をしっかり確認することが重要です。現場調査を基に正確な見積もりを取得し、業者の専門性や提供するサービスを確認することで、安心して導入できます。
目次
太陽光発電の需要が高まっている理由とは?
近年、電気代の上昇や災害時の対策として、太陽光発電の需要が急速に高まっています。さらに、政府や自治体による補助金制度の導入により、初期費用の負担が軽減され、導入がより手軽になっています。
◇電気代の値上げ
燃料費の高騰により、電気代が以前より高くなったと感じている家庭が増えており、太陽光発電の需要が高まっています。中には、月の電気代が5万円を超える家庭もあり、電気代削減が急務と考える方が増加しました。
こうした状況から、家庭のエネルギーコストを抑える方法として、太陽光発電の導入が注目を集めています。
◇災害時の対策
2011年3月の東日本大震災以降、防災意識の高まりに伴い、太陽光発電の需要が増えています。太陽光発電を導入すると、停電時でも昼間は電気を使えるため、災害対策に有効です。
電気は現代生活に欠かせないライフラインであり、停電時にも電気を使いたいというニーズが高まっているため、太陽光発電が安心感を求める人々に注目されています。
◇政府や自治体による推奨
太陽光発電システムの初期導入費用は高額ですが、国や地方自治体が提供する補助金制度により、導入が以前よりも容易になってきました。多くの補助金制度では製品価格に上限を設定しており、これが製品価格の安定につながっています。
このような支援策は、太陽光発電システムの導入を考えている消費者にとって非常に魅力的で、普及を後押ししています。
太陽光発電の訪問販売は危険?注意が必要なケース
業者の中には、消費者の不安を煽ったり、誤った情報を流したりして契約を急がせる場合があります。特に、割引を強調してメリットばかりを伝える業者には注意しましょう。
また、名刺や資料を残さない業者も信用できません。信頼できる業者を選ぶには、情報を正確に提供しているか確認し、慎重に判断することが重要です。
◇名刺や資料がない
名刺やカタログ、見積書などの資料を持ち帰る業者には注意が必要です。これは、自社を調べられるのを避けるためです。こうした業者は口コミで悪評が立っていたり、ホームページがなかったりすることが多く、資料を残さない傾向があります。
話を聞く際には、「名刺をください」や「資料を置いていってください」と頼むとよいでしょう。優良な業者は必ず名刺や資料を残していくので、業者の見極めが重要です。
◇割引をアピールしてくる
怪しい訪問販売業者は、信じがたい大幅割引を提示することがあります。例えば、「消費税を当社が負担します」 「○日までに契約で○○円引き」 「今日契約なら○○円値引き」などの手口です。
消費税の負担は違法であり、これらの大幅な割引は悪徳業者がよく使う策略です。優良な業者は適正価格を示し、不自然な割引はしません。こうした業者には注意し、契約しないようにしましょう。
◇メリットしか言わない
信頼できる業者は、メリットとデメリットを正直に説明しますが、怪しい訪問販売業者はメリットだけを強調します。これは、購入者の購買意欲を下げないためです。
家庭用太陽光発電システムには、電気代の節約や売電といったメリットがありますが、設置費用の高さ、メンテナンスの必要性、発電量が季節や気候に左右されるといったデメリットもあります。そのため、デメリットも説明してくれる業者から購入した方が安心です。
◇契約を急かされる
怪しい訪問販売業者は、購入者の不安を煽って契約を急がせることがあります。例えば、「太陽光発電を付けないと損をする」 「これから設置が義務化される」 「この価格で買えるのは今日だけ」といった文言です。
しかし、太陽光発電の効果は立地条件によって異なり、義務化されているのは2023年4月現在、東京都、京都市、川崎市の3都市のみです。「今だけ」という言葉に惑わされず、慎重に判断することが重要です。
太陽光発電の訪問販売によるよくあるトラブル
画像出典:フォトAC
太陽光発電の訪問販売には多くのトラブルが潜んでいます。特に、発電量の誇張や約束されたアフターフォローの欠如などが問題です。これらのトラブルを避けるためには、業者の情報をしっかり確認し、安易に契約を結ばないよう注意が必要です。
◇発電量が低い
太陽光発電の発電量は、経済的なメリットに直結するため、業者が発電量を誇張することがあります。手元にシミュレーションがある場合、「年間発電量」を「設置容量」で割り、「1kWあたりの年間発電量」を計算してみましょう。
よくても1kWあたり1,500kWhを超える発電量は、ほとんどあり得ません。試算時に発電量を多く見積もるのは危険で、現実的な数値を確認することが重要です。
◇アフターフォローがない
太陽光発電の訪問販売では、約束されたアフターフォローが実施されないケースがあります。
例えば、「毎年無料で訪問点検を行います」と約束されたにもかかわらず、設置後に全く連絡がないことがあります。これは訪問販売業者に限った問題ではありませんが、過剰なサービスを提案された場合、その内容が実際に実施可能かどうかを事前に確認することが大切です。
信頼できる業者を選ぶには、アフターフォローの内容をしっかりと確認しましょう。
失敗しない太陽光発電業者の選び方
太陽光発電を導入する際には、価格だけでなく、業者の特徴や提供されるサービス内容を詳しく確認することが大切です。訪問販売の方法やアフターフォローの充実度、専門性などをしっかり見極めることで、失敗を防ぎ、安心して太陽光発電を導入できます。
◇販売方法を確認する
太陽光発電システムの販売方法には、訪問やイベント、ポータルサイトでの価格比較、販売店への直接問い合わせなどがあります。訪問やイベントでの提案は、直接対話で疑問を解消できる一方、強引な営業に注意が必要です。
ポータルサイトでの価格比較は、複数の業者を一度に比較できる利点がありますが、サイトに載っていない情報もあります。販売店への直接問い合わせは手軽に情報を集められますが、対面での相談が難しいこともあります。これらの特徴を理解し、自分に合った方法を選びましょう。
◇価格に惑わされない
提示された価格は参考価格に過ぎず、最終的な金額は現場調査で確定します。オンラインやカタログに記載された価格は、実際の設置費用と異なることが多いです。現場調査を通じて実際の状況を確認し、正確な見積もりを依頼することが大切です。
価格だけに惑わされず、現場調査を基に信頼できる業者を選ぶことで、安心して太陽光発電システムを導入できます。
◇業者の特徴を確認する
業者によって強みやサービス内容が異なるため、目的に応じて適切な業者を選ぶことが重要です。太陽光発電専門の業者は設置に特化しており、専門的な知識と技術が期待できます。
一方、総合業者は太陽光発電に加えて、オール電化などの幅広いエネルギーソリューションを提供しています。ニーズに合った業者を選ぶためには、それぞれの業者の特徴をしっかりと確認しましょう。
太陽光発電の需要が急増している理由は、主に電気代の上昇と災害対策です。燃料費の高騰で電気代が高くなり、多くの家庭がコスト削減を求めています。
また、2011年の東日本大震災以降、停電対策として太陽光発電の導入が増えています。加えて、政府や自治体の補助金制度が導入され、初期費用の負担が軽減され、普及が進んでいます。
太陽光発電の訪問販売にはリスクもあります。特に、名刺や資料を残さない業者、過剰な割引を提示する業者、メリットしか説明しない業者、契約を急かす業者には注意が必要です。また、発電量の誇張やアフターフォローの欠如もトラブルの原因です。
トラブルを防ぐには、信頼できる業者を選び、販売方法や価格、アフターフォローの内容をしっかり確認することが重要です。特に、現場調査を基に正確な見積もりを取得し、業者の専門性や提供するサービス内容を確認することで、安心して太陽光発電を導入できます。